※行動経済学の考え方を、中学生にもわかるように解説しています。
見えるから頑張れる── 「宣言」と「見える化」で行動は変わる
「あとでやるつもりだったのに、すっかり忘れてた…」
そんな経験、きっと誰にでもあるはずです。
やる気がないわけじゃない。
でも、やることが“見えなくなっていた”だけなんです。
実は、人は「見えるもの」「人に言ったこと」にとても影響を受ける生き物です。
だから、やる気を出す前に「見える形」にしておくことが、行動を変えるカギになります。
見えるとやる気になる
リチャード・セイラー(Richard Thaler/セイラー)は、人の行動をやさしく後押しする「ナッジ(nudge)」という考え方を広めたことで有名です。
ナッジとは、「行動を強制しないけれど、ついやりたくなるように誘導する仕掛け」のこと。
たとえば、
- 健康的な食べ物(野菜など)を手前に並べる → 野菜を選びやすくなる
- 忘れ物を防ぐために「持ち物チェックリスト」を貼る
こうした「ちょっとした工夫」だけで、人の行動は自然と良い方向に変わると、セイラーは言っています。
宣言するだけで続けたくなる
デイビッド・ライブソン(David Laibson/ライブソン)は、「人が行動を続けるためには、外からのプレッシャーがとても効果的だ」と研究で述べています。
たとえば、「友達に『今週は毎日10分英語をやる』って言ってしまった」だけで、「サボったらちょっとカッコ悪いな…」と感じて行動しやすくなる。
これは「社会的プレッシャー」と呼ばれる仕組みで、人は「人に見られている」と思うだけで、ちゃんとやろうとする力がはたらくんです。
「見せる」ことは、自分を動かす力になる
自分が「やろう」と思っていることを、ただ頭の中に置いておくだけでは行動につながりません。
でも、それを「見える場所に書く」「誰かに伝える」だけで、行動する力が生まれます。
これは、「気合を入れる」というより、「仕組みで意識を高めている」状態です。
学校や家でできる工夫
- やることリストをノートや部屋の壁に貼って、見えるようにしておく
- 「今日の目標」を友達や家族に伝える
- 勉強の成果をSNSやグループLINEで報告する
「言ったからにはやる」という気持ちは、想像以上に強いんです。
まとめ
- 人は「見えること」「人に伝えたこと」に強く反応する
- ナッジは、やる気をやさしく後押ししてくれる
- 宣言や見える化は、行動を自然に続けるための仕掛けになる
